カバードコールしたいけど、いざ組んでみたら受取プレミアムが少なすぎる。そんなときに使えるオプション戦術をまとめました。
プレミアムが少ないときは、カバードコール+「α」の手法で乗り切ることを覚えれば、多少マシになります。自分もこの手法を覚えてからは地味に助かっています。
オプション戦術
カバードコール+「α」
①カバードコール+コール買い
→レシオ・スプレッド
②カバードコール+プット買い
→リスク・リバーサル
③カバードコール+ブル・スプレッド
④カバードコール(建値より下)+コール買い
→リペア戦略(レシオ・スプレッド応用)
カバードコール+「α」パターンとして、上記4つの組み合わせになります。
すべての戦術に共通することが、カバードコールで受け取るプレミアムで「α」を買い、クレジットにしているところがポイントです。
①カバードコール+「コール買い」
レシオ・スプレッド
ポジション概要
--------- コール売2枚(=建値:200株)
☆(現在値)
--------- コール買い
解説
株の建値でコール売り(カバードコール)。そのプレミアムでコール買いを購入して「合計プレミアムをプラス」にする。
それにより、上昇したら利益、下落しても微益になる。
※損益図では上昇しすぎるとマイナス圏に入るが、カバードコールになるので実際はプラスです。
仕掛けるポイント
上昇すると思うとき。
②カバードコール+「プット買い」
リスク・リバーサル
ポジション概要
--------- コール売2枚(=建値:200株)
☆(現在値)
--------- プット買い
解説
株の建値でコール売り(カバードコール)。そのプレミアムでプット買いを購入して「合計プレミアムをプラス」にする。
それにより、上昇したら微益、下落したら利益になる。
※損益図では上昇しすぎるとマイナス圏に入るが、カバードコールになるので実際はプラスです。
仕掛けるポイント
下落すると思うとき。
③カバードコール+「ブル・スプレッド」
変形ブルスプレッド
ポジション概要
--------- コール売2枚(=建値:200株)
☆(現在値)
--------- プット売り
--------- プット買い
解説
株の建値でカバードコールを組む。現在値より下のレートでブル・スプレッドを組む。
それにより、上昇したら利益、下落しても利益になる。
※損益図では上昇しすぎるとマイナス圏に入るが、カバードコールになるので実際はプラスです。
満期日に、株価がリカバリーに時間がかかりそうなくらい下落すれば、ブル・スプレッドとして損失決済する。リカバリー可能な範囲の下落なら、プット売りを現物株に、プット買いをプラス決済して現金にするコンボもあり。
コンボをしない場合は、ブル・コール・スプレッド(デビット・スプレッド)で組みます。
仕掛けるポイント
どちらかといえば上昇すると思うとき。
④カバードコール(建値より下)+「コール買い」
リペア戦略
ポジション概要
--------- 建値(100株)
--------- コール売り2枚
☆(現在値)コール買い 1枚
※200株保有している場合は、コール売り4枚、コール買い2枚で組みます。
解説
現在値でコール買い1枚。「コール買いの価格」と「保有株の建値」の中間でコール売り2枚。「合計プレミアムをプラス」にする。満期日にコール売りのレート以上で終われば、含み損の株も微益で決済できます。損益図は①と同じになります。
すなわち、保有株の建値より低い株価で終わっても全株決済できるのが、このスプレッドの良いところです。(※ただしコール売りの価格以上でないと全株決済はできない)
リペア戦略は下記で具体的に解説しています。
→【過去記事】株を購入価格より安く決済しても利益が出る「リペア戦略」
仕掛けるポイント
下落に巻き込まれた株を早く決済したいとき。
最後に
オプション戦術は、価格と限月でたくさんの組み合わせができます。特にリペア戦略には本当に助けられています。
他にも組み合わせ方はたくさんありますので、もっとオプションの勉強をしたい場合は KAPPA氏の本が参考になりますよ。
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銀河英雄伝説 名言
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by ヤン・ウェンリー